産業看護師として活躍するうえで大事な要素

産業看護師として企業に属し、社員の健康管理や指導を行うには、病院勤務の看護師とは違うスキルが求められます。
そもそも産業看護師はデスクワークが中心になり、社員の健診結果などをまとめる等で、パソコンを使用する機会が多いです。
そのため、パソコンの基本操作はもちろん、ワードやエクセルなども使用できるのが望ましいです。

また、ビジネスマナーも大事な要素となります。
産業看護師は、職場であらゆる職種の人たちと接することになります。
産業看護師は看護師というより、社会人として見られます。
メール返信1つとっても、企業ごとのルールやマナーがあり、それを覚えて正確に返信する必要があります。

そして、スケジュール管理の能力も重要なスキルとなります。
社員は仕事の合間に面談にやってきます。
その際、カウンセリングの進め方をある程度、考えておかなければ、仕事が回らなくなるでしょう。
また集団指導をスムーズに進めるには、スケジュール管理や時間管理が非常に大切です。

そのほか、指導力やコミュニケーションスキルも持っておきたいものです。
生活習慣病になる可能性のある社員に、ただ健康になる習慣を指導するだけでは意味がありません。
生活習慣病は日々の食生活だけが原因しているわけではなく、環境やストレスなどその人を取り巻くさまざまなことが要因しています。
丁寧にコミュニケーションを取って信頼関係を築きつつ、細やかに話を引き出す必要があります。

企業で働く看護師に求められるスキル

産業看護師は通常の看護師とは異なり、病院やクリニックではなく企業内で働きます。
そのため、ビジネス関連の一般教養やマナーも必須となります。
電話応対や名刺交換が必要となるシーンもあるため、基本となるマナーは覚えておきましょう。
メールも、企業別にルールやマナーがあるため、入社後すべて覚える必要があります。

もし、産業看護師の面接を受ける場合は、オフィスカジュアルではなくビジネススーツを着用するようにしましょう。
企業側は、看護師というよりは企業に勤める一員であるという認識で見ています。
面接の受け答えは、ほどよく笑顔を保ちつつ、きちんとした敬語で対応しましょう。

またパソコンスキルの習得も欠かせません。
業務内では、健診結果や研修資料の入力などをパソコンに入力してまとめる必要があります。
エクセルやワード、パワーポイントといった、ビジネスツールのソフト一式は扱えたほうがよいでしょう。
看護師に特化したエージェントでは、無料でソフトの操作をレクチャーしてくれるサービスがある場合もあるため、ぜひ面接前に受講しておく良いでしょう。
ネット上にも解説動画がアップされているので、視聴して自宅で学習するのも良い方法です。

そしてもちろん、医療に対する幅広い知識や技術も不可欠となります。
企業では産業看護師が一人体制の場合も多く、医務室に訪れた社員を見て、休めば治るものか、病院の受診を促すかを見極めなければなりません。求人に「臨床経験3年以上」と掲載されていることもあり、その点からある程度の看護スキルがいることが窺えます。